823話のタイトルにもなっている「洛亜完の視界」とは、一体どんなものなのでしょうか?
作中では明確な描写はありませんが、洛亜完は戦場全体を俯瞰的に見渡せる、特別な能力を持っていると考えられます。
まるでドローンを操縦しているかのように、戦場を立体的に捉え、敵味方の位置、兵の動き、そして戦況の推移を瞬時に把握しているのでしょう。
これは、かつて李牧が龐煖を討ち取る際に用いた「誘導」という戦術を彷彿とさせます。
李牧は、高台に登ることなく、あたかも空中から見ているかのような視点で戦況を把握し、兵を指揮していました。
洛亜完も同様に、特別な能力によって戦場全体を把握し、的確な指示を出していると考えられます。
しかし、洛亜完自身は20年のブランクがあるため、今の戦場では通用しないのではないかと不安を抱いているようです。
そんな彼ですが、騰将軍と対面した際には、「戦場以外で六大将軍と話をするなんて」と、好意的に、そしてどこか楽しげに接していました。
長年のブランクを感じさせない余裕すら感じられます。
20年の歳月を経てもなお、彼の卓越した戦術眼は健在であり、秦軍を翻弄する姿はまさに「天才」と呼ぶにふさわしいでしょう。
洛亜完の目に映る、信という存在
では、洛亜完の視界に映る信は、一体どのような存在なのでしょうか?
洛亜完は、信の戦い方を見て、「戦場に対する熱い思い」のようなものが欠けていると感じているのかもしれません。
これは、信が従来の戦術にとらわれず、新しい戦い方をしているからでしょう。
信の周りには、彼を慕う仲間たちが集まり、強い絆で結ばれています。
互いに助け合い、命を懸けて仲間を守る、信の戦い方は、まさに「新時代の戦い方」と言えるでしょう。
洛亜完は、そんな信の姿を見て、20年前の戦場とは異なる「新時代の波」を感じているのではないでしょうか。