ロシデレとは?
「ロシデレ」とは、「ロシア語でデレる」の略で、ロシア語を話すキャラクターが、相手に聞こえないと思ってロシア語で好意を伝えることで、ツンデレ的な魅力を生み出す演出方法です。
本作のヒロインであるアーリャは、ロシア人と日本人のハーフの女子高生で、時々ロシア語で主人公の政近にデレています。
作者の燦々SUN先生によると、ロシア語を選んだ理由は、「英語は理解できる人がいるからダメ。
せっかく外国人の血を引いたヒロインにするなら、日本人とは全然違う容姿の美少女にしたい」「ロシアは妖精じみた神秘的な美しさがあるイメージ」「ロシア語には柔らかい響きがあり、特に女性が話す時に可愛らしさを感じる」からだそうです。
周防有希のキャラクターを紹介
今回注目するのは、政近の実の妹でありながら、学園では「幼馴染」と偽って接している周防有希です。
表向きはお嬢様キャラを演じていますが、家ではアニメや漫画が大好きなオタクっぷりを発揮しています。
政近への恋愛感情と行動
有希は、政近に対して強い愛情を抱いており、作中では様々な行動や発言から、それが恋愛感情である可能性も示唆されています。
例えば、政近を起こす時にドアを蹴破ったり、政近と二人きりになるためにあの手この手を使ったりするなど、過激な行動が目立ちます。
また、「お兄ちゃんと遊ぼう!」や「お兄ちゃんのエッチ!」などの発言からも、政近への強い執着心が感じられます。
家族背景とその影響
実は、有希と政近は両親が離婚しているため、苗字が違います。
政近は外交官の父に、有希は母に引き取られました。
有希は中等部時代に生徒会長を務めるなど優秀な生徒でしたが、政近が周防家を出たことで跡取りとしての重圧を背負うことになりました。
こうした背景から、有希は政近に対して特別な感情を抱いているのかもしれません。
ブラコン疑惑?
有希の政近に対する行動は、ブラコンの域を超えているようにも見えます。
例えば、政近の裸を見せつけたり、寝ている間に胸を触ろうとしたりするなど、性的興味を感じさせる描写もあります。
また、政近が他の女子生徒と仲良くしていると、露骨に嫉妬する様子も見られます。
これらの行動は、妹としてではなく、一人の女性として政近に惹かれていることを示唆していると言えるでしょう。
さらに、周防家のお嬢様としての立場から、アニメグッズなどを家に置くことができず、政近の家にグッズを保管し、頻繁に遊びに行っている点からも、有希が政近に依存している様子がうかがえます。
両親の離婚や跡取りとしての重圧、そして政近への強い憧れなど、様々な要因が重なり、有希は重度のブラコンになってしまったのかもしれません。
ヤンデレとの違いを解説
ヤンデレとは、「病み」と「デレデレ」を組み合わせた言葉で、好きな人への愛情が強すぎるあまり、精神的に不安定になったり、攻撃的な行動に出たりする人のことを指します。
ヤンデレの行動は、時に相手を束縛したり、傷つけたりするなど、危険な方向に進むこともあります。
一方、ロシデレは、相手への好意を隠すために、あえて相手が理解できない言語で伝えるという、一種のコミュニケーション方法です。
有希の場合、政近への愛情表現は過激なものの、ヤンデレのような危険性は見られず、むしろ政近をからかったり、ちょっかいを出したりするなど、愛情表現を楽しむ余裕すら感じられます。
そのため、有希はヤンデレではなく、ロシデレ、あるいはブラコンの一種と言えるでしょう。
また、有希とアーリャの「ロシデレ」の違いを比較すると、有希は政近がロシア語を理解していることを知っており、意図的に彼をからかうためにロシア語を使っています。
一方、アーリャは政近がロシア語を理解していることを知らず、無意識に本音を漏らしている点が異なります。
この違いは、二人の性格や、政近との関係性の違いを反映しています。
周防有希の魅力を再確認
周防有希は、才色兼備、文武両道のお嬢様でありながら、隠れオタクでブラコンというギャップが魅力的なキャラクターです。
政近への愛情表現は時に過激ですが、その中には可愛らしさやユーモアが感じられ、妹としての支えや励ましの一面も持ち合わせています。
計算高く、人をからかうことが好きな一面もありますが、それは決して悪意のあるものではなく、むしろ周囲を和ませるムードメーカー的な役割を果たしています。
こうした二面性が、有希の大きな魅力の一つと言えるでしょう。
まとめ
今回は、「ロシデレ」の周防有希について解説しました。
有希は政近に対して恋愛感情を抱いている可能性があり、その行動や発言はブラコンの域を超えているようにも見えます。
しかし、ヤンデレのような危険性はなく、愛情表現を楽しむ余裕が感じられます。
複雑な内面と魅力的なギャップを持つ周防有希は、「ロシデレ」の中でも特に人気の高いキャラクターの一人であり、従来の「妹」キャラの枠を超えた新しいタイプのヒロイン像を提示しています。
兄妹間の複雑な感情や家族の在り方など、様々なテーマを内包する有希のキャラクターは、作品に深みを与え、多くの読者を魅了しています。