リナは、どこからか逃げるように端島へやってきたミステリアスな女性。
職員クラブで歌手を務めることになりますが、その素性は謎に包まれています。
作中で明らかになったリナの過去
- 福岡出身
- 端島に来る前は博多のクラブで働いていた
- 進駐軍のクラブでジャズを歌っていた
- 「草笛リナ」はフランス映画から取られた偽名
- 大金と拳銃を隠し持っている
- 過去に愛した人が亡くなっている
- 台風で海に流されそうになったところを進平に助けられる
- 血のついたスカーフを隠し持っていた
これらの情報から、リナは何かから逃れるように端島へやってきたことが分かります。
顔のアザや隠し持っていた拳銃と大金、そして血のついたスカーフは、波乱万丈な過去を物語っているかのようです。
リナの過去に関する考察
リナはなぜ端島へ? そして、その目的は?
様々な憶測が飛び交う中、有力な説として考えられるのは、過去の恋人とのトラブルです。
リナは進駐軍のクラブで歌っていた際に、ヤクザとトラブルになり、恋人を殺害されてしまったのかもしれません。
博多から追手が来ることを恐れて、身分を隠し、端島へ逃げてきた可能性があります。
リナは「いっつもそう。
やっと見つけたって思ってもうまくいかなくて。
一人で、根っこがちぎれた海藻みたいに漂って、流されて、転々と。
そういう人生」と語っており、辛い過去を背負っていることが伺えます。
「絶対に死んでやるもんかって。
なんとしてでも生きて、やり直したかった。
幸せな人生がほしかった」というリナの言葉からは、必死に生きようとする強い意志が感じられます。